麻植物の基礎知識及び主要カンナビノイドの紹介~初級編

 

日本国内メディアが発信する内容に乖離があったり諸外国が発信している事実とは異なる報道がされるケースが非常に多いため、簡易にまとめてみました。

基礎知識

  • 法律上は、「大麻=マリファナ」「産業用の麻=ヘンプ」
  • 麻草に含まれる代表成分である「カンナビノイド」のうち特に多く含まれているのは以下
    • CBD - カンナビジオール(日本合法)
    • THC - テトラヒドロカンナビノール (日本違法)
  • 厳密に分けると以下
    • タイプ1(1型):
      • THC濃度が0.3%以上で、CBD保有量が0.5%未満のTHC優勢型
    • タイプ2(2型):
      • CBDとTHCが中程度の濃度の混合型(CBDフォワード)
    • タイプ3(3型) :
      • CBD優勢でTHC含有量が少なく多幸感はほぼないCBD優勢型
  • 日本で禁止されているのはタイプ1&タイプ2のでTHCが含まれているもの。 

大麻・麻が危険と言われる背景仮説

  • アメリカの麻薬規制政策が影響しており禁酒法時代にまで遡ります。
  • お酒を禁止にし警官に職務を与えないといけなかったため次の標的になったのが大麻
  • なので大麻はアメリカでは最初禁止にされていた
  • 戦後、アメリカでも禁止物であった大麻(麻)もGHQの指導により日本も禁止となった
  • 大麻・麻は土壌改善できるくらい栄養素を吸うためよくない土壌や肥料農薬がそのまま栽培物に反映される
  • そのため水銀や他重金属農薬などの影響により摂取した時に体に悪影響が出る

大麻の植物構造(図解)

サティバ

  • 茎の背丈が高く、葉の幅が狭いものがサティばと呼ばれる(CBDはサティ種が多い)

インディカ

  • 背丈が低く、葉の幅が広いものがインディカと呼ばれる

ルデラリス

  • 背丈が低く、枝分かれも少ないものがルデラリスと呼ばれる。開花に「日照時間の変化」が必須要素ではない、自動開花する特徴が ある。(オートフラワーとも言います。

    ヘンプ

    • THC(ハイになる成分)が0.3%以下のもの。

    部位ごとにカンナビノイド含有率が高い順は以下

    1. 雌花
    2. 雄花
    3. 開花前の主茎や成長点
    4. 葉っぱと茎の接合部(シュガーリーフともいう)
    5. 種子、根

    植物性カンナビノイド生合成経路

    CBD CBN CBDの比較

    特性 CBD CBN CBG
    精神作用 なし 非常に弱い なし
    期待されること ストレス緩和、抗炎症、抗てんかん 鎮静、睡眠補助、抗菌 抗炎症、鎮痛、神経保護
    用途 リラクゼーション、健康製品 睡眠補助、熟成製品 消化器系の健康、医療用途
    生成背景 大麻草全般 THCの酸化・分解産物 他のカンナビノイドの前駆体

     

    • CBD:幅広い用途に利用されている、日常的な健康促進に多くみられる。
    • CBN 特に睡眠補助やリラクゼーションに期待されます。熟成した大麻製品で多く見られる。
    • CBG 特定の健康状態の改善を目指す場合に期待される。希少性が高い。

      CBD(カンナビジオール)

      • 特徴

        • 精神作用: 精神作用なし(非精神活性成分)。
        • 主に期待されること:
          • ストレス緩和: 不安やストレスの軽減 に期待される
          • 睡眠改善: 睡眠障害や不眠症の改善が期待される。
          • 抗炎症作用: 慢性的な痛みや炎症の軽減に期待される。
          • 抗てんかん作用: 特に小児てんかんの治療薬(例: Epidiolex)として承認されている。
        • 主な用途:
          • オイル、カプセル、クリーム、飲料など、多様な形態で提供。
          • リラクゼーション、痛みの緩和、睡眠の質向上を目的とした利用。
          • 最も広く利用されるカンナビノイドで、多くの国で合法。

       CBN(カンナビノール) 

      • 特徴

        • 精神作用: 非常に弱い精神作用(ほぼ感じない程度)。
        • 主に期待されること:
          • 睡眠補助: 鎮静作用が強調され、不眠症の緩和に期待される
          • 痛みの緩和: 慢性的な痛みや炎症の軽減 に期待される
          • 抗菌作用: 特定の細菌に対して抗菌 に期待される
        • 主な用途:
          • 睡眠補助剤や夜間のリラクゼーション目的で使用されることが多い。
          • CBNオイルやカプセルとして市場で販売。
        • 生成背景:
          • THCが光や酸素にさらされることで変化して生成されるため、古いバッズや熟成した製品に多く含まれる。

      CBG(カンナビゲロール)

          • 特徴
            • 精神作用: 精神作用なし(非精神活性成分)。
            • 主に期待されること:
              • 抗炎症作用: 消化器系の炎症(例: 潰瘍性大腸炎)の軽減に期待される
              • 鎮痛作用: 痛みの緩和 に期待される
              • 神経保護作用: 神経系の健康をサポートし、アルツハイマー病などの研究対象 に期待される
              • 抗菌作用: MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)など特定の細菌 に期待される
            • 主な用途:
              • 医療や特定の健康製品向けに利用されることが多い。
              • 高CBGオイルやカプセルが存在。
            • 市場での位置付け:
              • CBDやCBNに比べて希少で、高価なカンナビノイドとされる。

        CBG&CBN含有量

        CBG(カンナビゲロール)

        • 通常の含有量
          • 一般的な品種では、乾燥バッズ100gあたり0.1~1.0g(0.1~1.0%)程度。
          • 高CBG品種(例: White CBGやCBG-Force)では、5~10%(100gあたり5~10g)に達することもある。
            • CBG Zerodue(9.18%)
            • CBG-Force(12%)

        CBN(カンナビノール)

        • 通常の含有量
          • 新鮮な乾燥バッズでは、CBNの含有量は極めて少なく、100gあたり0.05~0.5g(0.05~0.5%)程度。
          • 熟成や劣化が進んだバッズ(THCがCBNに変換されたもの)では、1~5%(100gあたり1~5g)に増加することがある。
        • 含有量が増える理由
          • CBNは、THCが光、熱、酸素にさらされることで徐々に生成されます。そのため、収穫後の保管条件や加工方法がCBNの含有量に大きく影響します。
        • CBN特化品種
          • Bubble Gum (0.39%)
          • Durban Poison (0.36%)
          • BlackBerry Auto (0.31%)

        具体例

        成分 一般品種の含有量(100gあたり) 高含有品種の含有量(100gあたり)
        CBG 0.1~1.0g 5~10g
        CBN 0.05~0.5g 1~5g(熟成後)

           

        雑学〜大麻研究が一番住んでいる国「イスラエル」
        THCを始めて発見した人がイスラエルの科学者「ラファエル・メクラウラム(Raphael Mechoulam)」発見の年:1964年博士のチームがTHCを始めて見つけ化学構造を特定しました。


        参考

        薬剤師が教えるCBDオイルのトリセツ――法改正をふまえた最新最大の内容

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